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2001年12月21日
『素晴らしき哉、人生!』
「泣ける映画が観たい」という人はけっこう多いようだが、私はそう思ったことがない。わざわざ金を払ってまで悲しい映画やかわいそうな映画を観て、ドヨーンとした暗い気分になることもないと思ってしまう。楽しい映画、ハッピーエンドの方が好きだ。
しかし、そんな私を怒涛のハッピーエンド攻撃でボロボロに泣かせてしまった映画があった。レンタルビデオを借りてきて、深夜に自宅で一人きりで観ていたのだが、周りに人がいなくてよかったとつくづく思った。
横顔をつたうひとすじの涙、ていどの泣き方なら別に人に見られても恥ずかしくはない。むしろ、女の子が相手だったら、さりげなく見せつけて「俺ってこんなにも心やさしい男なんだぜ、ホントは」とアピールしたいくらいである。
しかし、そのときはぬぐってもぬぐいきれない涙で画面がまったく見えなくなり、大量の鼻水のせいで呼吸が苦しくなって口でハアハアと息をしていたらだ液が気管に入ってゲボゲボとむせ返り悶絶するという大変な状態になっていたのである。とても人様に見せられるような状態ではない。
後になってもう一度観たときは、ストーリーも結末もわかってるし、さすがにもうあれほど泣くこともないだろう、と思って油断していたのだが、やはりラストではボロボロに泣かされていた。
その映画のタイトルは「素晴らしき哉、人生!」。かなり古い映画なので、今観るとちょっとわかりにくいところがあるかもしれないが、泣かせパワーはいささかも風化していない。アメリカではクリスマスに必ずテレビ放映される定番映画だそうだ。そう言うと、品行方正なお子様向け映画と思い込んで敬遠する人もいるかもしれないが、そんなに甘ったるい話というわけでもない。
主人公のジョージは片田舎の小さな町で生まれ育った。狭い故郷を飛び出して世界中を旅して回りたい、という熱い願いを持っている。しかし、高校を卒業し、いよいよ旅立とうとした時に父親が急死。父が遺したちっぽけな会社の跡を継がなくてはならなくなった。
幼なじみのメアリーと結婚して子どもも生まれ、町の人々からも慕われ、忙しいながらもそれなりにシアワセな生活ではある。しかし、町の外に出て華々しく成功した友人や、軍人としてヨーロッパを転戦した弟などを見ていると、何か自分の人生がちっぽけでつまらなくも思えてくるのである。
・・・この設定だけで泣けるんだなあ。こういう状況って、子どもよりもある程度年齢を重ねた人が観た方が感情移入できると思うんだけど、どうでしょう。
さて、クリスマスイブの夜。商売敵ポッターのちょっとしたイヤガラセで、ジョージは翌日までに目ん玉の飛び出るような大金を用意しないと身の破滅、という土壇場に追い込まれてしまう。金策に駆け回るが、どう考えても無理だ。
夢をあきらめてコツコツやってきたのに、結局こんな目にあうなんて、つまらない人生だった、いっそ生まれてこなければよかった、とガックリきて自殺を考えるジョージの前に、自分は「天使」だと名乗るみすぼらしいオッサンが現れた――。
続きは実際に見てみてほしい。忠告しておくが、一人でこっそり観たほうがいいと思うよ。泣き顔を誰かに見られたくないなら・・。
-Text by 輝-
二級天使のおじさんも可愛い
素晴らしいっ!!
ちゃんと哲学がある映画
文句なしの傑作ですが・・・
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