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2001年11月08日

『スチュアート・リトル』


 小学生のころに読んだペットの飼い方の本に、亀を相手に晩酌する中年男性のエピソードが紹介されていた。

 子ども心にとても印象に残ったので今でもよく覚えているのだが、そのオジさんは日本酒をチビリチビリとやりながら、つまみの刺身を時折ペットの亀にも食べさせるんだそうだ。それを見て「うん、うん」なんてつぶやき、さらにまたチビリ――なんてことを毎晩の楽しみにしているという。

 その本では、この話の後に「亀を飼うのも楽しいものですよ。ペットって素敵ですね」とまとめていた。当時は「動物とこんなふうにココロが通い合うってスバラシイなあ!」と単純に思っていたのだが、今思えば、晩酌の相手が亀しかいない、というのもちょっと切ない。

 ペットに心が癒される、という人は多い。アニマル・テラピーなんて言葉もあるくらいだし。

 しかし、そうはいっても東京のせせこましいアパートで一人暮らしをしていたりすると、なかなかペットなんか飼えない。せめて映画の中で理想のペットを探してみたい、なんてことを思ったりもする。

 「スチュアート・リトル」には人間の言葉を話せるハツカネズミ、スチュアートが登場する。小さな体にピッタリ合った洋服をキチンと着てチョロチョロ動き回っている姿はホントにかわいらしくって、まさにおとぎ話の世界の生き物のようだ。ウチにも来てほしいなあ・・・。

 最新のCG技術が生んだキャラクターだという。その方面の知識がない私なんかは「ハア、そうですか」と言って納得するしかないのだが、改めてよく考えるとホントどうやって作ってるんだろうね。スゴい時代になったものだ。

 スチュアートは孤児院から引き取られ、リトル家の養子になる。お父さんとお母さんはやさしいのだが、一人息子のジョージは「ネズミが僕の弟になるなんて!」となかなか心を開いてくれないし、飼い猫のスノーベルは「ネズミがオレの飼い主になるのかよ!」と怒っちゃう。それでいろいろ騒動が起こる、というわけ。

 登場人物は誰もネズミが話すことに驚いたりはしない。リトル夫妻がスチュアートを引き取った理由も「言葉を話す珍しいネズミだから」ではなく、「いい子そうだから」というんだからトボけている。おおらかなおとぎ話テイストがほほえましい。

 ラストはやさしいハッピーエンド。映画館で観ていたのだが、ついつい「よかったねえ、スチュアート」とつぶやいてしまった(実話)。甘くてフワフワしていて、まるでシュークリームのような映画なのだ。

-Text by 輝-


スチュアート・リトル
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
ジーナ・デイビス(俳優)
発売日:2006-09-27

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