2001年11月16日
『GO』
窪塚洋介、意外にいいカラダをしている。
一見、線が細くて少年ぽい雰囲気。でも、Tシャツを脱ぐとけっこう肩幅が広く、胸のあたりにも厚みがある。この意外性。これが世のお姉様たちのココロをくすぐり倒すのだ(と思う)。
「窪塚クンを眺めてるだけで癒されるわあ」。
――それもいいだろう。でも、この映画、そういうお姉様たちだけのものにしておくにはもったいないくらいイカしてるのだ。
窪塚が演じるのは、在日韓国人高校生スギハラ。と言うと、「差別がどうとか、そういう話でしょ? 今日は疲れてるから、そういうヘヴィなのはカンベンして」なんて人もいそうだ。
確かにそういう題材を扱っているのだが、この映画の作り手たち(特に脚本の宮藤官九郎)は、映画がクラくなったり、ダサくなったりしないために細心の注意を払っている。その心意気がイイ。どんなにご立派なことを言ってる映画でも、まず観てもらえなきゃしょうがないもんね。
冒頭近く、スギハラが「スーパー・グレート・チキンレース」なるものに挑戦するシーンがある。「スーパー・グレート・チキンレース」とは何か――。
地下鉄のホームから線路に飛び降り、突進してくる電車をしっかと見据えて仁王立ち。急ブレーキで減速した電車をギリギリまで引き付けておいて、やおら身をひるがえし、ダッシュして逃げる。線路上を駆け抜け、そのまま次の駅まで――まあ、一種の「度胸試し」だ。スギハラが通っていた朝鮮人学校の歴史上、成功したヤツはただ一人しかいないという。
このエピソードが「スナッチ」のカッコいい予告編風に料理されて、この映画のタイトル・バックになっている。後半、スギハラの親友の回想としてもう一度出てくるのだが、映画のテーマを象徴的に表わしたシーンだと思う。 「くだらねえ現実は、とにかく突っ走ってぶっちぎる」。コレだ。
スギハラはパーティーで知り合った日本人の女の子・桜井(柴咲コウ)とつきあう。超美形。
自分が韓国籍だということをふだんはことさら意識してるわけではないスギハラだが、なんとなく彼女にはそのことを言い出せないでいる。
2人の仲は順調に進展し、ホテルでいよいよ・・・という段になって、初めて自分が在日韓国人だと伝えたスギハラ。たいしたことじゃないと思っていたのだが、父親から「韓国人や中国人は血が汚い」と言われて育った桜井はどうしてもスギハラを受け入れられない。
――このくだらない現実。スギハラがこいつをどうぶっちぎるのか、映画のラストで確認して泣いてください。
-Text by 輝-
在日正当化作品。
全体的に暗い印象だけれど
若い人の心を打てるのは、やっぱり若い感性
在日と呼ぶな
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