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2001年11月22日

『アメリ』

 質問です。
 今日はデートの日。時間通りに待ち合わせ場所に行ったあなた。ところが、1時間以上待っても相手は姿を現しません。あなたはどんなことを考えますか? 次の(1)~(4)から選んでください。

(1) 「遅い!」
(2) 「何かあったのかな?」
(3) 「来る途中で、交通事故にでも遭ってたりして」
(4) 「事故のショックで記憶喪失になって、今日のデートのことも、私のこ
   ともすっかり忘れちゃったんじゃ・・。それとも・・」

 ――これは空想力の強さを表わす「アメリ指数」を判定するためのテストです。私が勝手に作りました。
 (1)を選んだあなたはアメリ指数0%、空想力ゼロです。(2)はアメリ指数30%。これが普通。(3)はアメリ指数60%。空想力があるほうで、少し心配性。(4)はアメリ指数90%で、かなり空想力豊か(ちょっと変?)。

 で、今回の映画のヒロイン・アメリはもちろんアメリ指数100%。一見おとなしそうだけど、実は暴走機関車のような空想力の持ち主だ。
 職業はカフェのウェイトレス、趣味(?)はイタズラ。ものすごーく手の込んだイタズラを次々と考え出しては、決して自分がやったとは気づかれないようにこっそり実行する。
 目的は、周りの人たちをちょっとだけ幸せにすること。ちょっとお節介なんだけど、かわいらしい。成功するとカメラ目線で「してやったり」とにんまりスマイル。いたずらっ子っぽい表情が、ペコちゃんみたい。

 そんなアメリも恋をする。
 だけど、子どものころから一人ぽっちで、人づきあいの経験があんまりないアメリは、イタズラでしか自分の気持ちを表現できない。
 一生懸命彼にちょっかいを出しつつ、どうしてもストレートにアプローチすることができない姿は、おかしいけど切ない。周りを幸せにする彼女のイタズラも、なかなか自分を幸せにすることはできないってわけ。

 空想力が強い人ほど幸せとは縁遠い、私はそう思っている。コメディタッチの演出にごまかされちゃうけど、アメリの生い立ちだってかなり不幸だ。
 不幸せだからこそ、せめて頭の中だけでも素敵な世界を空想したくなる。そうして、頭の中の空想のユートピアがどんどん素晴らしく膨れ上がってくると、現実はいつもそれを裏切るのだ。
 アメリ指数が0~30%くらいの人には、この映画は突拍子もないコメディにしか見えないだろうけど、実はちょっと哀しいところのある映画だと思う。

 しかし、映画のラスト、アメリは自分の空想と現実が重なった一瞬のチャンスを見事つかみとることに成功する。
 でも、ハッピーエンドのその後、幸せになったアメリの空想力は確実にパワーダウンしていくはずだ。あんな楽しいイタズラもやめちゃうんだろうな。だって、もう必要ないんだもの。
 そこまで想像してしまうと、このハッピーエンド、「よかったね」とは思いながら、ちょっとさびしい感じもする私であった。考えすぎかな。

-Text by 輝-


アメリ
ビデオメーカー
ジャン=ピエール・ジュネ(監督)オドレイ・トトゥ(出演・声の出演)マチュー・カソヴィッツ(出演・声の出演)ドミニク・ピノン(出演・声の出演)
発売日:2002-08-02
おすすめ度:4.5
おすすめ度5 今更ながら、アメリ旋風。
おすすめ度4 フランス映画の中でも、とても観やすい作品
おすすめ度5 不思議な愛おしさを感じる一本。大好きです 
おすすめ度5 おしゃれ
おすすめ度5 “シアワセ”の一言☆

投稿者: 日時: 2001年11月22日 00:21 | パーマリンク |   ▲このページの上へ
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